【最新版】トレイルカメラで防犯?おすすめ8社を比較!センサー自動撮影の実力・性能とは?
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こんにちは、カメチョ編集部です。みなさんは「トレイルカメラ」や「ハンティングカメラ」、「フィールドカメラ」などと呼ばれるカメラをご存知でしょうか。もともとは野生動物の観察やハンティングに利用されるカメラで、自動撮影機能、や防塵・防水機能、夜間撮影機能、動体検知機能などを備えたカメラとして主にアメリカで発達したカメラの製品群なのですが、価格帯がかなり下がってきたことに加えて、記録媒体もアナログのフィルムからSDカードに代わり、害獣対策や自宅の監視、農地の監視などといった分野にまで利用されるようになってきています。そこで今回はその「トレイルカメラ」の有名メーカーと代表的な製品を比較しつつ説明してみたいと思います。この記事を見れば、ハンティングや害獣予防などの特殊な目的だけではなく、一般家庭でも防犯・監視目的に十分役立つ製品であることが分かっていただけると思います。「そもそもトレイルカメラとは何?」と考えている方にもご覧頂きたい内容です。
※本ページの内容は株式会社ハイクが運営する「野生動物撮影用自動撮影カメラ技術情報サイト トレイルカメラ徹底比較」を参考にカメチョ独自の調査に基づいて作成しております。各製品の詳細に関してはそれぞれのメーカー及び販売店にお問い合わせください。
トレイルカメラに求められる性能
本来野生動物の監視やハンティング向けに利用されるトレイルカメラは、他の防犯カメラとは異なり、自動撮影や防水機能など独自の機能を有しています。では、その機能とは一体どういったものなのでしょうか。トレイルカメラにおいて重視される機能と合わせて紹介したいと思います。
トレイルカメラメーカーの主戦場にして技術の見せ所「トリガースピード」
「トリガースピード」とは、センサー(主に赤外線センサー)が野生生物などの動きを検知してから撮影が開始されるまでのスピードを表します。一般的なトレイルカメラで0.7秒から1秒ほど、高性能なトレイルカメラでは検知から0.3秒ほどで撮影を開始することが出来ます。
通常の防犯カメラや監視カメラなどの「動体検知機能」は記録したカメラ映像の差分をリアルタイムで画像解析しているタイプも多いのですが、映像の記録や解析にかなりの電力を消費してしまうので、基本的には短い間隔で赤外線を照射しそれをセンサーが読み取ることで検知しています。
夜間録画時には非常に重要!「動作検知可能範囲」
動作検知可能範囲は、上記で説明した動きを検知できる範囲を表す数値で、通常「20m」などの数値で表されます。また、赤外線を照射する範囲、角度、距離によっても消費電力が左右されますのでそれらの性能とバランスを見て製品を選定する必要があります。
いかにスタンバイモードで消費電力を低く抑えられるか!「駆動時間・動作時間」
駆動時間は電池やバッテリーの持ち時間を表します。表記としては最大6ヶ月、最大8ヶ月などという表記をされている場合が多いですが、コレはあくまでも録画可能な状態を保てるスタンバイモードの時間です。基本的には「静止画撮影○万枚」、「動画撮影○○時間」と表記してある製品のほうが目安として分かりやすく、参考になります。低温下ではバッテリーの持ちが著しく悪くなる、夜間の動画撮影は赤外線照射が必要になるので昼間の撮影に比べて消費電力が大きくなるなどの影響も考慮する必要があります。
センサーの性能と併せてチェックしておきたい「映像・画像の解像度」
2014年ごろからトレイルカメラも中国製の安価な製品が台頭しており、それに伴って動画の解像度競争も激化しつつあり、フルHD(1920×1080px)に対応したモデルが各社から発売されています。しかし、イメージセンサーを使いまわして解像度だけ上げることで擬似的に画質が上がったように見せているカメラもありますので、その点は注意が必要です。出来ればイメージセンサーのサイズがはっきりと記載されている製品を選びたいところです。
参考記事:「ネットワークカメラ購入時に必ず理解すべき【ビットレートと解像度の関係】」
撮影範囲(赤外線照射範囲)がモノを言う!「ナイトビジョン撮影」
これは全てのトレイルカメラに当たり前の機能として搭載されている夜間にも撮影できる機能なのですが、製品によって搭載している赤外線LEDライトの数や性能が異なるので、その照射距離を事前に確認する必要があります。ちなみにトレイルカメラに搭載されている赤外線LEDライト1個の照射強度(消費電力)は40mW(ミリワット)~大きなものでは3Wと幅がありますので、ライトの数を推している製品はちょっと疑わしいです。
消費電力にも影響する「レンズ性能」
トレイルカメラでも最大水平画角90度や110度といった広角レンズを搭載したカメラが登場しています。高解像度に対応したセンサーの性能を十分に発揮すれば効率よく監視が行うことができ、広い範囲を撮影することが出来るので使いどころによっては大きなメリットになります。ただ一方で広角レンズを搭載したカメラの場合には「動体検知用の赤外線照射も広角に対応させる必要がある」、「撮影時の赤外線照射範囲を広げる必要がある」事によって消費電力も大きくなってしまいます。
例えば、水平画角60度のカメラと水平画角90度のカメラを比べると、撮影できる面積は2.25倍になるので、赤外線LED用の消費電力も単純計算で2.25倍になります。すると同じバッテリー容量で記録を行った場合には電池の寿命が半分近くに落ちてしまうことも考えられます。こういった事情を理解した上で撮影シチュエーションに合致した製品を選ぶ必要があります。
ちなみにトレイルカメラでは一般的なカメラの画角にあたるAOV[Angle Of View]をFOV(Field Of View)という独自の呼び方をすることも覚えておくと良いでしょう。
防水性能
防水・防塵性能もトレイルカメラに必要不可欠な機能の一つです。屋外に設置することを前提に作られたトレイルカメラはIP56以上の防塵・防水性能が確保されている場合がほとんどです。
防水・防塵性能に関しては用語集「IP規格」で解説しておりますので参考にしてください。
参考URL:カメチョ用語集「IP規格」
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メーカー・製品比較
BROWNING(ブローニング)
ブローニングM2重機関銃やハンティングライフルのメーカーとして有名なBROWNING ARMS社系列のメーカーで、BROWNINGブランドのハンティングライフルの製造は日本の株式会社ミロクが行っています。いわゆるライセンス製造・販売というものです。BROWNINGブランド「BROWING TRAIL CAMERAS」のトレイルカメラの製造・販売は米国のPROMETHEUS GROUP(プロメテウスグループ)という会社によって2012年より行われています。トレイルカメラ業界ではかなりメジャーなブランドです。
【2016年度の最新モデルCommandOpsSeries(コマンドオプスシリーズ)】
価格:$139.99(直販サイト)
製品特徴
・トリガータイム:0.67秒
・静止画最大解像度800万画素
・動画解像度:最大720p(1280×720px)、音声付
・赤外線照射範囲:60フィート(約18m)
その他
・タイムラプスカメラモード搭載
参考URL:BROWNING TRAIL CAMERAS公式HP(外部サイト)
Bushnell(ブッシュネル)
ブッシュネルは日本でいち早く販売を開始しており、Amazonや楽天などのECモールでも販売されていることもあり、日本においては最もシェアと知名度の高いメーカーではないでしょうか。トレイルカメラのほかにもアウトドアウェアやレジャー用品を多数販売している規模の大きなメーカーです。特に「トロフィーカム」は日本でトレイルカメラという名称が一般的ではなかった時代から販売を行っており、国内のハンターやNHKの動物番組などで使われるなど業界のパイオニアでもあります。
2015年には世界最速のトリガースピード0.2秒を可能にしたトレイルカメラ「トロフィーカムHDアグレッサー」でメーカーとしての地位を不動のものにしました。
【トロフィーカムHDアグレッサー】
価格:$167.22(米国アマゾン)
・静止画最大解像度:1400万画素
・トリガースピード:0.2秒
・動画解像度:最大1080p(1920×1080px)、音声付、30fps
・動画記録フォーマット:AVI
・赤外線照射範囲:~100フィート(約30m)
・最大水平画角:45度
その他
・タイムラプスモード搭載
・GPSジオタグ付与機能
参考URL:Bushnell公式HP(外部サイト)
製品マニュアル(PDF)
SPY POINT(スパイポイント)
スパイポイントはカナダのメーカーで、とにかく先進的な技術を取り込んでいるメーカーで個人的に最も親近感のあるメーカーです。特に2016年モデルでなんとトリガースピードが0.07秒(Class10のSDカード利用時)のトレイルカメラを発売するなど、今後益々注目されるでしょう。主力製品の「FORCE-11D」は特に高性能ですのでこの機会に紹介します。
【FORCE-11D(2016年モデル)】
価格:229.99カナダドル(直販サイト)
・静止画最大解像度:1100万画素
・トリガースピード:0.07秒
・動画解像度:最大720p(1280×720px)、音声付、
・動画記録フォーマット:AVI
・赤外線照射範囲:~80フィート(約25m)、
・最大水平画角:40度
その他
・タイムラプスモード搭載
・動きぶれ補正機能
参考URL:SPY POINT(スパイポイント)公式HP(外部サイト)
PRIMOS(プリモス)
プリモスはもともとカモやヘラジカのハンティング用の呼び笛(日本では馴染みが薄いですが、北米では笛を使って野生動物をおびき寄せてハントする「呼び笛猟」が盛んであり、呼び笛専門のメーカーも多数あります)を製造していたメーカーで、デコイやトレイルカメラも製造しています。トレイルカメラがフィルムからデジタル方式に変わった2000年代後半に業界に参入し、2015年は新モデルであるProofCamシリーズを開発し、スパイポイント、カドバック、ブッシュネルとともにトリガースピード短縮化争いを繰り広げている御三家の一角です。呼び笛で培った知名度も相まって、米国ではかなりユーザーからのロイヤリティが高いメーカーです。
【主力製品Proof Cam 03[#63056]】
価格:$109.07 (米国Amazon)
・静止画最大解像度:1200万画素
・トリガースピード:0.4秒
・動画解像度:最大720p(1280×720px)、音声付、30fps
・動画記録フォーマット:AVI
・赤外線照射範囲:~80フィート(約25m)、
・最大水平画角:45度
その他
・気温、月齢記録機能
・5段階の写真露光調整
・筐体を開ける事無く電池残量を確認できるインジゲーター付き
・メーカー1年保証が標準装備
参考URL:PRIMOS(プリモス)公式HP(外部サイト)
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Cuddeback(カドバック)
カドバックも米国のメーカーであり、1989年から25年以上に亘ってトレイルカメラを製造している世界で最も歴史のあるメーカーであると自称しています。トリガースピードにはやはり一日の長があり、非常にコストパフォーマンスの高いカメラを製造しています。フラッシュを付け替えられるカスタマイズ性や撮影した動画や写真を管理するPC用ソフトも提供している点も評価されています。ただ、筆者個人的にはデザインが少々ダサいのが難点かも知れません。
【Cuddeback X‑Change model1255(Black Flashモジュール付)】
価格:$149 .99(米国Amazon)
・静止画最大解像度:2000万画素
・トリガースピード:0.25秒以下
・動画解像度:最大720p(1280×720px)
・動画記録フォーマット:不明
・赤外線照射範囲:50フィート以上(約15m)、
・最大水平画角:45度
その他
・フラッシュタイプを交換可能な拡張性
参考URL:Cuddeback(カドバック)公式HP(外部サイト)
LTL ACORN
LTL ACORN(エルティーエルエイコーン)は一見欧米の会社のように見えますが、案の定中国の企業(深セン市猎科电子有限公司)です。世界的に有名なメーカーと比べると知名度でも信頼度でも1段劣るメーカーですが、大手メーカーのOEMなども請け負っている企業であること、日本でもLTL ACORNの製品はAmazonなどで販売されていることもありますので、今回ご紹介したいと思います。
【フラッグシップモデルLTL ACORN 6310WMC-940】
価格:$219.95(直販サイト価格)
・静止画最大解像度:1200万画素
・トリガースピード:0.8~1.0秒
・動画解像度:最大1440×1080px/15fps
・動画記録フォーマット:AVI
・赤外線照射範囲:13~15m
・最大水平画角:110度(超広角)
その他
・タイムラプスモード搭載
・動きぶれ補正機能
・メーカー保証は初期不良のみ(さすが中国メーカー、保証はかなり手薄な印象です)
参考URL:LTL ACORN公式HP(外部サイト)
Laserbeak(レーザビーク)
レーザービークはスマートフォン向けのスマートウォッチやVRゴーグル型モニター、GPS端末などの電子機器を製造しているメーカーであり、所在地は中国の広東省深センに位置しています。
レーザービークでは、自社のトレイルカメラを「ハンティングカメラ」と称して狩猟用や害獣駆除分野で販売しています。
【H.264コーデックに対応![H801W 1080p Wildlife Trail Camera]】
価格:$119.00 (直販サイト)
・静止画最大解像度:1200万画素
・トリガースピード:0.6秒
・動画解像度:最大1080p(1920×1080px)、音声付、15fps
・動画記録フォーマット:H.264|MPEG-4
・赤外線照射範囲:20m
・最大水平画角:60度
その他
・タイムラプス機能搭載
・記録画像・映像のパスワード保護機能
・なぜか記録媒体はSDカードではなくマイクロSDカード
価格が1万円強(直販サイトの価格で$119.00ドル)と安価でありながら、フルHD(11080p)の画質に対応している点、赤外線照射用LEDを46個使用しており暗所でも20m先まで監視できる点、防水、防塵性能はIP56に対応している点など、特筆すべき機能は無いですが、他社製品を比較しても必要十分な性能を確保しています。海外の直販サイトなどで入手することも可能ですが、保証やマニュアルサポートなどの面を考慮して国内の輸入代理店・販売店から購入するのをおすすめします。
参考URL:Laserbeak公式ホームページ(外部サイト)
直販サイト(外部サイト)
SIGHTRON(サイトロン)
サイトロンは1994年にアメリカ合衆国フロリダ州でライフル用のスコープメーカーとして創設されたメーカーです。主力製品はハンティング用のライフルスコープと双眼鏡を製造するメーカーであり、特にレンズの研磨技術に定評があり、設計から製造・販売まで全て自社で行う知る人ぞ知る世界的メーカーです。米国だけでなく日本(新潟、埼玉)にも双眼鏡用レンズの研磨工場を設けており、特に野鳥観察用の双眼鏡は高級品として知られています。
また、サイトロンは輸入代理店としてサイトロンジャパンが販売とサポートを行っているので安心です。国内で流通しているトレイルカメラはそのほとんどでメニュー画面が英語で構成されているのですが、サイトロンジャパンが取り扱う製品はメニュー画面が日本語化されているので英語に詳しくない人でもマニュアルを見なくても設定が簡単に出来るというメリットもあります。製造自体は中国で行われているので中国製の製品であることには変わりは無いのですが・・・。
【程よい画角の広さで使いやすいSTR300】
価格:税込み29,800円 (参考価格)
・静止画最大解像度:1200万画素
・トリガースピード:不明
・動画解像度:最大1080p(1920×1080px)、音声付、
・動画記録フォーマット:不明
・赤外線照射範囲:~20m
・最大水平画角:60度
その他
・なぜか物理ボタンではなくリモコンで操作する謎仕様
・固定ベルトとマウントは標準装備
・電池寿命3ヶ月と比較的短い
参考URL:SIGHTRON(サイトロン)ジャパン公式HP(外部サイト)
まとめ~防犯カメラの用途として利用するには~
ここまで長々と機能と製品を比較して説明してきたトレイルカメラですが、主に米国でハンティング目的に高度に発展したこれらの製品群は日本国内においては主に害獣の監視や野生動物の管理などに利用されているようです。個人的には一般的なネットワークカメラとしての利用に耐えうるのではないかと考えています。耐水、防塵機能、長期間スタンバイモードで記録可能な低消費電力、高度な動体検知能力、赤外線LED照射装置での鮮明なナイトモード、検知から記録開始までの圧倒的な速さ、そして何よりこれらを全て備えた製品が3万円以下で手に入るという点、これらのメリットを活かせば、防犯目的・監視目的に隠しカメラとして威力を発揮するのではないでしょうか。確かにネットワークに接続可能な機種はかなり限られる (筆者が把握している中ではSPY POINTのハイエンド機種のみである) のでこの点は利用できるシチュエーションが限られますが、それ以外では抜群のコストパフォーマンスを発揮するでしょう。
※本ページの内容は株式会社ハイクが運営する「野生動物撮影用自動撮影カメラ技術情報サイト トレイルカメラ徹底比較」を参考にカメチョ独自の調査に基づいて作成しております。各製品の詳細に関してはそれぞれのメーカー及び販売店にお問い合わせください。
カメチョでは、電源が確保できない屋外での撮影や映像の無線伝送などの特殊なシチュエーションでの監視カメラ構築に関しても適切な機器を選定、提案いたしますのでお気軽にお問合わせ下さい。
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