レンズ交換式防犯カメラのメリットとデメリット
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防犯カメラの設置や防犯機器の選定を業者にお願いする場合には、撮影する状況と対象を正しく伝えることが重要ですよね。防犯カメラや監視カメラなどの防犯設備機器を選定する業者は、複数のメーカーから用途に合致した必要十分な性能のカメラを選ぶプロであるのですが、施主の要望が曖昧だった場合には想定外にオーバースペックの機材をオススメされることも少なくありません。
そこで、今回は防犯カメラ導入の一助になるべく、レンズ交換式カメラについて少し説明してみたいと思います。
レンズ交換式カメラとは
比較的高価格なボックス型カメラ(切り分けていないカステラの様な形)に採用されていることが多いレンズ交換式カメラですが、レンズが交換できるメリットを理解することで、防犯カメラに必要とされる機能や性能なども同じく理解しやすくなるかと思いますのでご興味ある方は最後まで読んでいただければと思います。レンズ交換式カメラの特徴
レンズ交換式カメラとは、ずばりレンズが交換できるカメラなのです。レンズの交換、と聞くと一般的には家電量販店で販売している一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラなどのデジタルカメラをイメージされる方が多いかと思いますが、今回は防犯カメラ・監視カメラとして用いられるビデオカメラに関してです。とは言え、写真撮影用の一眼レフカメラと今回ご説明する防犯カメラも基本的には同じ仕組みです。ごくごく簡単に言うと、ズームレンズと広角レンズを付け替えることによって幅広いシチュエーションに対応できるカメラとして活用できるものです。そして、これが一番大きな特徴かもしれませんが、「価格が高い」という点が挙げられます。なぜ価格が高いのか、については本稿にて簡単に説明してみたいとおもいます。
防犯カメラの設置・導入をお考えですか?どういったカメラが良いのか、費用はどれくらいかかるのか、設置業者をどう探したら良いのかなど防犯カメラの設置に関するお悩み解決ならおまかせください。本サイトでは、防犯カメラのプロに無料でご相談いただけますので、ぜひ、ご活用くださいね。
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もう少し踏み込んで理解するために覚えておきたい用語
・アイリス(絞り)
アイリスとはカメラの絞りを意味します。絞りをどんどん絞っていくと絞りによって光が遮られて撮影できる映像が暗くなります。しかし、ただ映像が暗くなるだけでは無いのがレンズのみそです。ピントが合う範囲を表す被写界深度に関わってくるわけです。(→用語集[アイリス])
バリフォーカル(可変焦点)レンズ
バリフォーカルレンズとは、焦点距離を変えることが出来るレンズのことです。短焦点レンズと異なり、バリフォーカルレンズであれば広角からズームまである程度の画角に対応できるため、防犯カメラにおいて良く用いられるレンズです。焦点距離を変更(ズームアップ/ズームアウト)すると通常ピントがずれてしまうのでビデオカメラには以前は用いられませんでしたが、カメラ側がオートフォーカス機構に対応できるようになった1990年代以降防犯カメラ・監視カメラ等で用いられるようになっています。ズームレンズとの違いは、ズームレンズが焦点距離が変わった際にピント位置が移動しないようにレンズが配置して有るのに対して、バリフォーカルレンズは焦点距離が移動するという特徴があります。(→用語集[バリフォーカルレンズ])
単焦点(固定焦点)レンズ
単焦点レンズとは、焦点距離を変えることが出来ない(ズームアップ・ズームアウトが出来ない)レンズのことであり、防犯カメラ・監視カメラ分野というよりむしろ工場の生産ライン・製品の監視(LSIチップの検査)等の分野で活用されることが多いレンズです。(→用語集[焦点距離])
絞り値と被写界深度の関係
絞りを絞る(絞り値を大きくする)と、イメージセンサーが受光できる光量が少なくなります。光量が少なくなると何が起きるかといえば、被写界深度が深くなり、幅広い範囲にピントが合う状態になります。(→用語集[有効口径])
焦点距離と被写界深度の関係
焦点距離(イメージセンサーとレンズまでの距離)が大きくなると画角は狭くなります。ちょうど指で輪を作って輪の向こう側を覗き込むときに作った輪が遠くなるほど、輪を通して見える範囲が狭くなるのと同じです。画角が狭くなると、当然イメージセンサーに当たる光量は減る訳ですから、被写界深度は深くなります。
その他にも、低照度下での撮影に特化した交換レンズとして、可視光線を除去するフィルターを搭載したナイトモード専用レンズなどもありますので交換式レンズは非常に奥が深い分野です。
まとめ~レンズ交換型カメラのメリット~
一般的に防犯カメラにおいてはズームカメラと広角カメラを比較すると、1台のカメラでより広い範囲を撮影できる広角カメラの方が好まれる傾向にある。しかし、広角カメラの場合には当然画角(撮影範囲)あたりに割り振れる画素数が小さくなってしまうので、同じ画質・および解像度のカメラであればズームレンズを搭載したカメラの方が画質はよくなり、鮮明に写すことができます。そういった事情もあり、飲食店や小売店のレジを撮影するカメラなどはもちろんのこと、工場などで採用されている製造ラインの監視や設備の故障を捉える用途のカメラにおいてはレンズ交換式カメラとズームレンズの組み合わせで運用されている場合が多くあります。取り付けを行った後にレンズを取り替えることで異なる場所にも設置が可能になり、バリフォーカルレンズを選んでおけば、微妙なズーム率の変化にも対応できることや、設置時に前述のアイリス(絞り)や、フレームレートの設定と併せて調整することで、人や車などの動体撮影時の動きによるブレを押さえる設定や動きには多少弱くなってもノイズを減らす光量を確保するなどの調整が効くように出来るのです。
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