自治体が運用する監視カメラの役割や問題点とは?設置場所ごとに必要な機能
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自治体が運用する監視カメラにより、地域の治安を維持できます。しかし適切な設置場所やカメラ選びなど、初めての設置には疑問がつきものです。
この記事では自治体が運用する監視カメラの役割、監視カメラを設置する際の問題点、カメラの種類と設置場所ごとに必須の機能を紹介します。
目次
自治体が運用する監視カメラの役割
自治体が設置する監視カメラの役割は主に2つです。設置場所によって詳細な目的は異なりますが、原則として自治体の治安維持や向上、犯罪行為の証拠保全に利用されます。
治安の向上
自治体が運用している監視カメラは、治安を維持、向上させる役割があります。監視カメラが設置されていることで犯罪を思いとどまったり、監視カメラ映像で異常に気づいて未然に犯罪行為を阻止できる可能性があるためです。
たとえば公園に監視カメラを設置し、常時監視していれば不審者が現れた際に迅速に駆けつけられます。また、盗難事件があった際も自治体が設置した監視カメラ映像をもとに犯人が特定され、逮捕される事例も少なくありません。
以上のように自治体が設置した監視カメラによって、犯罪を未然に防いだり、事件解決に役立てられます。
犯罪行為の証拠保全
万が一自治体で犯罪行為が発生した際に、監視カメラ映像が証拠となって犯人逮捕につながる可能性があります。犯人が逃走したとしても監視カメラの映像で逃走経路を予測し、後日逮捕される事例もあります。
犯罪行為の多くは夜間に発生するため、目撃情報が得られないことも多いです。自治体が監視カメラを設置しておけば、犯罪の証拠を押さえて警察へ協力できます。
自治体が監視カメラを設置する際の問題点
自治体が設置する監視カメラは治安向上や警察の捜査に役立ちますが、以下のような問題点もあります。
- 住民からの反対
- プライバシー保護
- 運用管理者や責任の所在が曖昧
- 導入・維持費用
- 自治体ごとのガイドライン遵守
住民からの反対
自治体の監視カメラ設置に対し、住民から反対の声があがるケースがあります。監視カメラの設置目的が防犯のためであっても、住民からすれば「我々の生活を監視している、プライバシーが侵される」と感じるためです。
自治体で公共の場に監視カメラを設置する場合は、住民のプライバシーに配慮し、目的を定めて周知することが大切です。
プライバシー保護
自治体で監視カメラを設置する場合は、プライバシーへの配慮が必要です。公共の場に監視カメラを設置することは違法ではありませんが、撮影映像は個人情報に該当します。そのため、撮影映像の取り扱いや利用目的について明確に規約を定め、住民に理解を得るようにしましょう。
また、個人宅前の電柱に監視カメラを設置する際は室内が見えないように設置するなど、画角を調整して対応してください。
運用管理者や責任の所在が曖昧
自治体で設置する監視カメラの問題点は、運用管理者や責任の所在が曖昧になる点です。公共の場に設置するため、誰が監視カメラの保守点検をおこなうのかなど、役割を割り振らなければなりません。万が一故障があった際に誰が責任を取るのかなど、自治体という規模の大きな団体だけに役割が曖昧になりがちです。
監視カメラを自治体で設置するなら、保守点検やメンテナンスサポートまでできる監視カメラ設置事業者へ依頼すると維持まで任せられます。
導入・維持費用
自治体で監視カメラを設置する場合に問題となるのは、導入費用や維持費用です。自治体の監視カメラは屋外へ複数台設置するケースが多いため、本体購入価格だけでもかなりの金額がかかります。また、監視カメラの映像を記録する録画媒体、配電や配線などの工事費用も考えなければなりません。
また監視カメラの維持にかかるランニングコストについても、予算に含めて検討する必要があります。
自治体ごとのガイドライン遵守
自治体ごとに定めているガイドラインを遵守したうえで、運用目的に沿って監視カメラを設置しましょう。ガイドラインはあくまで基準のため曖昧な部分も多いです。必要であればこの機会に自治体のガイドラインの具体例を考えると良いでしょう。
自治体が設置する監視カメラ3種類と機能
自治体で設置している監視カメラ3種類とその機能について紹介します。
カメラの種類 | 機能 |
---|---|
街頭向け監視カメラ | ・電柱や建物に設置するタイプのカメラ
・治安の維持や向上のために設置される ・広い範囲で撮影ができる広角カメラかつ屋外仕様に耐える防水性や防塵性が必要になる |
公共施設用監視カメラ | ・公民館や公共施設自体に設置するカメラ
・泥棒や侵入者を防止する目的で設置される ・利用者がプレッシャーを感じない見た目のドーム型カメラがおすすめ |
公園向け監視カメラ | ・事故・事件を含めた危険から子供を守るためのカメラ
・夜間のトラブル発生に備えてナイトビジョンカメラがおすすめ |
街頭向け監視カメラ
街頭向け監視カメラとは、電柱や建物に設置するタイプの監視カメラです。特に治安が悪化しやすい場所などに設置しておけば、犯罪の抑止効果にもつながります。また、万が一犯罪や不正行為が発生した際の証拠として録画映像を利用できます。
屋外に設置するため屋外向けの監視カメラを選びましょう。具体的には防水・防塵規格が一定以上を満たすものをおすすめします。マウントにカメラを入れた形式のカメラなら、存在感もあり犯罪抑止効果も高いです。また、広い範囲での撮影が条件となるため、広角のカメラを選びましょう。
街頭向け監視カメラは電柱や建物に設置するため、電柱管理者である電力会社との連携も欠かせません。電柱へのカメラ設置工事が可能な業者かつ、メンテナンスも依頼できる業者を選ぶと良いでしょう。
公共施設用監視カメラ
公共施設用監視カメラとは、公民館やコミュニティセンターなどに設置する防犯カメラです。多くの自治体住民が利用する施設で起きるトラブルなどの防止のため、監視カメラは必須です。また、夜間に施設に侵入して窃盗などの犯罪行為が起きるリスクもあるため、24時間録画できる監視カメラを設置すると良いでしょう。
公共施設用監視カメラは、一般の利用者に対して圧迫感がないようにドーム型カメラを選ぶようにしてください。ドーム型カメラはドーム型の強化プラスチックの中にカメラが収められており、見た目に監視カメラとわかりにくいので利用者にプレッシャーがかかりません。
また利用者のプライバシー保護も考えて、画角などは業者と相談して決める必要があります。公共施設は夜間無人になるため、わずかな光源でも撮影できる夜間撮影対応のカメラを選びましょう。
ドーム型カメラのメリットについてはドーム型防犯カメラの見え方とは|全方位映る仕組み・導入時の注意点をお読みください。
公園向け監視カメラ
児童が利用する公園も、連れ去りや不審者が現れやすい場所です。児童が安心して公園を利用できるように、公園には監視カメラを設置しましょう。昼間だけでなく夜間に非行少年が集まるなどのトラブルも想定されるため、24時間撮影ができるカメラと録画媒体を用意してください。
公園向け監視カメラは屋外仕様に耐えうる防塵性と防水性だけでなく、夜間撮影機能も必要です。該当がある場合でも昼間より光源が少なくなるため、公園の明るさに合わせてナイトビジョン撮影の機能を選びましょう。
ナイトビジョンカメラの機能や種類はナイトビジョンカメラとは?種類や選び方を解説で紹介しています。
まとめ
自治体が設置する監視カメラは、地域住民の生活の安全や治安維持に重要な役割を担います。ただし、住民の中には自治体が運営する監視カメラに不快感を覚える方もいるため、設置の際は運用ルールや利用目的を明確にし、理解を得てから設置しましょう。
自治体で設置すべき監視カメラの種類は主に3つあり、設置場所や目的に合わせて機能を選ぶ必要があります。しかし、設置場所に適切なカメラや設置工事について疑問がある自治体の担当者も多いでしょう。
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