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防犯カメラの配線工事は業者任せで大丈夫?電源重畳とPoEに関する基礎知識

屋根裏の配線

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みなさん、こんにちは。カメチョ編集部です。今回は、ネットワークカメラの配線時に知っておきたい、電源重畳やPoE給電などの用語などについて簡単に解説してみたいと思います。

まずは用語の理解から

電源重畳とは

電源重畳(「でんげん-ちょうじょう」と読みます)とは、カメラの映像伝送用ケーブルと電源用のケーブルを1本のケーブルで送る仕組みのことです。通常だと電源ケーブルと映像用のケーブルで2本になってしまうところを1本にすることで配線が簡単になるメリットがあります。通常は、同軸ケーブルを用いるアナログカメラ、アナログハイビジョンカメラなどの接続させるケーブルにおいて、この電源重畳という仕組みが使われます。ケーブルが一本になるので、電源重畳の仕組みを使ったカメラをワンケーブルカメラと呼ぶことがあります。カメラとレコーダー間の映像データの伝送にLANケーブルを用いるネットワークカメラもLANケーブル1本で映像データと電源を供給することも出来ますが、その場合にはほとんど電源重畳方式と呼ばれることはなく、PoE対応などと呼ばれます。

PoEとは

PoE(Power over Ethernet、パワーオブイーサネット)とは、簡単いうとLANケーブル版の電源重畳の仕組みです。PoEはポエやポイなどではなく「ピーオーイー」と呼びます。ネットワークカメラのための仕組みという訳ではなく、比較的消費電力が少ない電話機や無線Wi-Fiルーターなどの機器への給電もLANケーブルで行うこともあります。

netgear-gs108pe

PoE給電対応のネットワークハブには差込口の下に黄色い目印が付いているので分りやすい(写真はNETGEAR社のPoE給電スイッチングハブ[GS108PE])

さらに、PoEの中にも種類があり、給電出来る電力や使用できるケーブルによって「IEEE802.3af」と「IEEE802.3at」の2種類の規格があります。IEEE(米国電気・電子工学技術学会)によって定められたもので、「IEEE802.3af」が15.4Wの給電能力、「IEEE802.3at」が30Wの給電能力となっています。30Wの給電能力があるものは通称PoE+(ピーオーイープラス)と呼ばれます。意外に感じるかも知れませんがPoE+の給電能力があるネットワークハブに給電の必要が無いネットワークカメラやPoEにしか対応していないネットワークカメラを接続しても、受電側の内部抵抗の数値に応じて適切な電源供給が行われるため、機械が壊れてしまうなんてことはありません。唯一気をつけてもらいたいのは、PoE対応のみの給電ハブからPoE+対応の機器(大きな電力が必要とされる機器など)には接続・給電することが出来ないという点です。

PSE(Power Sourcing Equipment)/給電側機器とは

PSEとは電源を供給する側の機器のことであり、ネットワークカメラの機器構成においては、主にPoEハブなどになります。また、最近ではDVRやNVRなどの録画機器にてPoEハブの機能が内蔵されていることも少なくありません。

PD(Powered Devices)/受電側機器とは

PDとは電源を供給される側の機器を表します。ネットワークカメラの機器構成で言うと、カメラ本体を指します。

防犯カメラの設置・導入でお困りではありませんか?PoEハブやLANケーブルの延長など新規設置はもちろん、既存設備の見直しなど、防犯カメラの設置は何でもおまかせください。防犯カメラのプロが解決致します。相談は無料ですので、ぜひ、ご活用くださいね。
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電源と映像データの伝送を1つのケーブルで行うメリットとデメリット

これまでの説明で、基本的な用語の解説をしたのでなんとなくケーブルをひとつにまとめる効果についてはなんとなくご理解いただけるのではないかと思いますが、メリット及びデメリットとしては以下のものが考えられます。

配線をまとめることでメリット

  • 配線がすっきりするため、工事が楽になる
  • カメラの近くに電源が無い場合でも設置が可能
  • 屋外の電源など、防水性能を気にする必要が無くなる場合がある
  • PoE対応のハブがあると、カメラ以外にも自立稼動のセンサー付きサイレンや無線Wi-Fiを稼動させたりできる

配線をまとめることによるデメリット

  • PoE/PoE+のネットワークハブが高価であること
  • PoE給電対応のカメラも高価
  • 給電側と受電側の機器間の距離が長くなると、(直流電力であるため)供給できる電力が弱くなるので、コンバーターが必要になる

いかがでしょうか。防犯カメラや監視カメラを導入するに際しては、工事の容易さやメンテナンスのしやすさなどコストを事前に検討した上で決めるのが良いでしょう。実は、ケーブルを一本化するという手法は日本では当たり前に行われているものの、アメリカなどの諸外国では一般的ではないようです。日本国内においてはアナログハイビジョンカメラなどの同軸ケーブルと電源を一本化したり、PoEで給電を行ったりするニーズが多いので、PoE用のイーサネットアダプタや電源延長ユニットなど様々な製品が販売されたりしています。

PoE関連の展示

国内でのニーズの多さもあってか、展示会などでは各社が同軸ケーブルのPo延長ユニットや同軸ケーブルの分配器などをこぞって展示している。

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