防犯カメラは補助金で費用負担なしで設置可!?幼稚園・保育園の防犯の基本!
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こんにちは、カメチョ編集部です。今回は保育園の防犯カメラの導入に関して利用できる補助金、助成金をご紹介したいと思います。
昨今、都市部での育児環境は悪化しつつあり、各都市で認可保育園に入ることが出来ない待機児童の数が過去最高を更新しているほか、先日も神奈川県平塚市の託児所(認可外保育園)で男児が死亡し男性職員が逮捕される事件が発生するなど政府の対応が迫られている状況です。今回はそんな状況の中で予算が充てられた保育対策関係費(補助金)についてご紹介したいと思います。
目次
「平成28年度第二次補正予算案 保育対策関係予算」について
上記でも少し説明しましたが、2016年の8月に示されていた保育対策関係費の第二次補正予算案が衆参両議会の審議を経て2016年10月11日に可決されました。簡単にいうと保育園の整備・運営に関しての補助金等の支援策が明記した法律なのですが、カメチョ的なチェックポイントはもちろん防犯対策強化事業として、【事故防止や事故発生時の検証のためのカメラの設置】に補助金が出るようになった点です。もちろんこれまでも都道府県や市区町村単位で補助金を出している自治体はあったのですが、国としての対応はこれが初めてとなります。この法案の目玉は、保育児童を行っている年収360万円未満相当の世帯について、第2子の保育料を半額、第3子以降の保育料が無償化されるという点なのですが今回は防犯カメラの整備の補助金について主に説明したいと思いますのでご了承ください。
保育対策関係費の第二次補正予算案概要
- 保育の受け皿拡大の加速化(平成29年度分の前倒し)を図るため、市町村が実施する 保育園等の整備に要する費用について、補助を行う。
- 保育園等の防犯対策を強化するため、非常通報装置・防犯カメラ設置や外構等の設置・ 修繕など必要な安全対策に要する費用について、補助を行う。
- 保育士の確保が特に困難な地域において、潜在保育士の再就職支援のための就職準備 金を倍増(20万円⇒40万円)する。
- 未就学児のいる保育士の割合が多い施設において、短時間勤務の保育補助者を追加配 置(1名⇒2名)できるよう保育補助者雇上支援を拡充する。
- 保育園等に勤務する未就学児のいる保育士に対し、ファミリー・サポート・センター 事業等の利用料金の一部について貸付を行う。
- 認可保育園等への移行を目指す認可外保育施設に対し、事故防止や事故後の検証及び 防犯対策のためのカメラの設置等の費用について、補助を行う。
出典:厚生労働省HP「平成28年度第二次補正予算案保育対策関係予算の概要(PDF)」より
政府発表によると、概要は上記のようになっており、振り分けられる予算は年次ベースで9,294億円、うち補正予算分は544億円と比較的大型の予算になっています。実施項目は大きく分けて「待機児童の解消(上記項目では1)」、「保育士の確保(上記項目では3、4、5)」、「保育所の運営・整備の推進(上記項目では2.6)」の3本柱になっています。筆者個人的には、認可外(無認可)施設の防犯カメラ・監視カメラに充てられる予算が、上記項目6にある「認可保育園等への移行を目指す認可外保育施設」と限定されている点、および認可外施設に振り分けられる補助金予算が544億円の補正予算分のうち5億1,200万円と比較的少ない点が少し気になる点ではありますが、概ね納得できる予算配分になっていると思われます。
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保育園、幼稚園への見守りカメラ、ライブ中継の必要性について、Twitterで有名な現役保育士のてぃ先生が語っているので、こちらも参考にしてくださいね。
参考(ICTキッズ):【シリーズ:てぃ先生に聞いてみた】保育園のライブ中継は必要?(前編)
参考(ICTキッズ):【シリーズ:てぃ先生に聞いてみた】保育園のライブ中継は必要?(後編)
「保育園(認可済み施設)」は4分の1の負担で防犯カメラ・監視カメラが設置できる
認可済みの保育園に関しては、従来「保育所等整備交付金」として①保育所緊急整備事業、②小規模保育整備事業の支援制度が整備されていましたが、これに新たに「③防犯対策強化事業」が加わりました。従来の園庭の芝生の整備や備品の購入だけでなく、昨今問題となっている保育園等の防犯対策を強化するための非常警報装置やフェンス等の外構の設置の補助金がもらえるようになっています。
設置主体(保育園)は4分の1の費用負担で上記の防犯カメラ、監視カメラの設置が出来ます。一般的な園児50人規模の保育園であれば園庭、プール、各教室、入り口と玄関で7~8台の構成が一般的だと思われますので、レコーダーと配線、工事費を含めた一般的な価格は50万円ほどでしょうか。4分の1の金額で導入が出来るとすればおよそ10万円弱の費用で導入が出来ることになります。
「無認可(認可外保育園)」は実質施設の負担無しで防犯カメラの設置が出来るが・・・
認可外の保育園も今回は補助金がもらえる仕組みになっており、しかも全額国と自治体が費用を負担してくれるので、認可済みの保育園と比較しても導入はしやすい様に思えます。
認可保育所等への移行を希望する認可外保育施設や認定こども園への移行を希望して長時間の預かり保育を行う幼稚園に対し、特定教育・保育施設への移行を前提として運営に要する費用及び設備運営基準を満たすために必要な改修費等の一部を補助する
出典:首相官邸HP「保育対策関係予算(平成28年度予算等)」より
しかし、ちょっとした落とし穴がありまして、上記に記載があるように、原則として認可保育園および認定こども園(市区町村が認定する特定保育・教育施設でも可)への移行を希望している(事業計画として目指している)園しか対象になっていません。ですので、例えば物理的に園庭が確保できないことがネックで認可を受けられない施設などはどうしてもこの制度の対象外になってしまいます。認可外保育園の事故を目的としている割にはこのあたりの法整備をもう少ししっかりして欲しいところです。
まとめ
保育園側にとってみれば、父母から預かっている児童に安全に過ごしてもらいたいのは当たり前だと思いますが、予算の関係でどうしても万が一に備える防犯カメラや監視カメラに振り向けるお金は後回しになってしまいがちです。防犯カメラがあることによって、防犯だけでなく、見守りカメラになることも考えると今が導入のチャンスかも知れません。北海道の幼稚園を運営する「学校法人 北海道学院 釧路学園」では、ネットワークカメラの映像をNTTグループの「NTT-ME」社が提供するネットワークカメラ映像の録画、配信サービスを利用することで保護者に配信し、活用しています。NTT東日本では、「ギガらくカメラ」というNTT東日本が管理するセキュリティ機能の高いサーバー上にデータを保存し、管理・配信することができるサービスを提供しており、これを利用しているようです。
参考URL:ネットワークカメラを見守りカメラとして活用する「学校法人 北海道学院 釧路学園」の事例(外部サイト)
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