防犯カメラを設置する際の注意点は?メリットや防犯効果アップ方法も解説

防犯カメラは一般企業や店舗、自治体のみならず、個人住宅にも普及しています。
職場で働く従業員の安全確保をはじめ、個人情報流出によるストーカー被害や住居への不法侵入などの犯罪防止などにも役立ちます。

今回は、防犯カメラを設置することで得られるメリットや、法律やプライバシー保護などの注意点について解説します。
防犯カメラの設置を検討している方は、この記事を参考にしてみてください。

防犯カメラを設置するメリット

防犯カメラを設置することによって、さまざまなメリットを享受できます。
犯罪を抑止する効果があるだけでなく、従業員や家族の安全を確保することができるのです。
まずは、防犯カメラの設置メリットを紹介します。

犯罪の抑止効果

自宅外の玄関やベランダ、勝手口、窓、駐車場、倉庫といった人目に付きにくい場所は、自宅への侵入ルートとして不審者からもっとも狙われやすい場所です。
防犯カメラを設置することにより、事件・事故の発生時に証拠として提出できるだけでなく、高い犯罪抑止効果が見込めます。
不審者に「行動の一部始終を監視されている」という心理が働くためです。

防犯カメラを設置することが予算的に難しい場合は、ダミーカメラの導入を検討してみてください。
ダミーカメラには録画等の機能こそないものの、費用を抑えつつ犯罪抑止効果を十分はっきすることができます。

不法投棄の対策

防犯カメラの設置は、マンションや自宅周辺へのゴミ・タバコのポイ捨て被害を削減するのにも役立ちます。
マンションでは、ソファやテーブル、洗濯機、冷蔵庫といった家具や家電製品などの不法投棄の被害や苦情が多発しています。
監視カメラを取り付けることによって、心理的な抑止効果はもちろん、記録したデータから個人を特定する状況証拠にもなり、不法投棄によるトラブルへの対策になります。

従業員の不正防止

店舗経営において、「金庫の両替金が合わない」「売り上げに対して現金が足りていない」などの金銭トラブルに悩むオーナーは意外と多くいるものです。
信頼している従業員を疑いたくない気持ちはわかりますが、現場管理も経営者や店長の重要な役割のひとつです。
売上金や両替金の管理や、従業員の履歴書や契約書などの個人情報の管理を徹底するためにも、人の出入りが多い事務所には防犯カメラを取り付けることをおすすめします。

家族やペットの安全確保

防犯カメラは、自宅への不法侵入防止や店舗の売上金の管理以外にも、家族やペットの様子を見守るという効果もあります。
夏休みや冬休みなどの大型連休を利用して自宅を長い間留守にするときや、夫婦共働きで帰宅が遅いときなど、スマホやタブレット端末から室内の様子をリアルタイムに確認すること可能です。

防犯カメラの設置場所別の注意点

防犯カメラと一口にいっても、防犯対策なのか、家族やペットの見守りなのか、目的によって適切な設置場所やカメラの種類は異なります。
次に、設置場所別の注意点をいくつか解説します。

駐車場・駐輪場

車上荒らしやいたずらなど駐車場・駐輪場で発生しやすい犯行は、住人が寝静まった夜間から朝方にかけて起こるケースがほとんどです。
防犯カメラは、駐車場・駐輪場全体を広範囲で撮影できるものを選び、死角の少ない場所に設置しましょう。

また、コインパーキングに設置することで無断駐車や不正出庫を防ぐ対策にもなります。
その場合は、近隣住人の車のナンバーや自宅の表札が映らないような配慮が必要です。このようなプライバシーへの配慮については後述します。

店内

ホテル・旅館や飲食店などの店内に設置する場合は、お客さんに威圧感や緊張感を与えないような形状のカメラを選ぶように気をつけましょう。
飲食店のホールやホテル・旅館の受付、廊下、エレベーターホールに防犯カメラを設置する場合は、ドーム型がおすすめです。
丸いフォルムが店内の雰囲気に馴染むため、周囲の人へ与える威圧感や緊張感が少なく済みます。

オフィス内

オフィスの執務エリアでは、取引先企業の機密情報や社内の売上データ、出版前のゲラなど重要なデータを取り扱っています。
そのため、設置する際はパソコンの画面や手元が映らない場所を選びましょう。
記録映像が何らかの形で流出する危険性があり、データに外部の情報が写り込むことによって、最悪の場合は社会的信用を失い、損害賠償請求をされてしまうリスクも考えられます。

プライバシー保護に関する注意点

防犯カメラを自宅の玄関やオフィスのエントランス、店舗の事務所に設置することによって、犯罪防止や従業員の不正防止につながります。
しかし、防犯カメラは録画した映像から個人を特定できてしまうため、プライバシー保護への配慮が非常に重要です。

防犯カメラの設置基準とプライバシー保護の関連性について説明します。

防犯カメラ設置におけるガイドライン

自治体ごとに、防犯カメラの設置基準について定めたガイドラインがあることをご存じでしょうか。
八王子市役所が策定した「防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン」では、防犯カメラの設置基準について下記のように記載しています。(一部抜粋)

<設置の目的>
カメラの設置者は、犯罪、又は事故を防止するなどの目的を明確にし、その目的を逸脱した運用を行わないようにしてください。

<撮影の範囲と設置場所>
防犯カメラで撮影された映像は、その取扱いによっては、撮影された個人のプライバシーを侵害する恐れがあり、どこにでも設置してよいというものではありません。

防犯カメラを設置する場合は、防犯効果が発揮され、かつ、不必要な映像が撮影されないよう撮影範囲を設定し、設置場所を定めてください。
また、住宅内部などの私的空間が映らないようにしてください。

<カメラ設置の表示>
防犯カメラの設置に当たっては、あらかじめ防犯カメラが設置されていることを周知するとともに、犯罪を抑止する効果を高めるため、撮影対象区域内やその付近などに、防犯カメラを設置していることを分かりやすく表示してください。

このほか、防犯カメラを企業や店舗で設置するときは、カメラ本体やモニター操作、遠隔で映像確認をできる管理責任者を指定しなければなりません。
防犯カメラで撮影した映像の保存期間は1ヶ月程度と決まっています。
1ヶ月以上経ったデータをディスクにデータ保存している場合は、破砕してから速やかに処理しましょう。

【引用】防犯カメラの設置及び運用に関するガイドライン

プライバシー保護への配慮が必要不可欠

犯罪抑止効果を高めるためには、防犯カメラの設置が重要であることは明らかではあるものの、第三者の顔を識別できるため、「個人情報保護に関する法律(個人情報保護法)」に違反してしまう可能性があるというリスクがあります。
データ管理や録画範囲などが適切でなかった場合は、プライバシー侵害として訴えられてしまう可能性も十分に考えられるのです。

事実、過去には、所有していた建物の共用部分(屋外)に防犯カメラ4台を設置した被告に対し、プライバシーを侵害しているとして原告側がカメラの撤去と損害賠償を請求した事件が発生しています。
そのため、防犯カメラを自宅の玄関や駐車場、テラスなどの屋外に設置する際は、第三者の顔が特定できないようカメラの角度や撮影時間帯への配慮が必要となります。

とはいえ、防犯カメラの設置は『安全をまもるための行為であり防犯のためである』というのは基本的な考え方です。
周囲の方の誤解をまねかないよう、安全性を高めるために行っていることである点を理解してもらうことが大切です。

防犯カメラの防犯効果をあげる方法

犯罪抑止力をアップする一番の方法は、死角になりそうな場所や人目につきにくい場所に防犯カメラを設置することです。
自宅や事務所、店舗へ侵入する犯罪者の多くは、人目につかない場所を狙う傾向にあります。
そのため、犯行に及ぶ前に「防犯カメラで見られている」と自覚させることで、不法侵入や空き巣などの被害も未然に防ぐことが可能になるのです。

以下、その他の防犯効果をアップする方法を紹介します。

防犯ステッカーの貼付

一般家庭の勝手口や倉庫、窓、店舗や事務所の裏口に「防犯カメラ起動中」の防犯ステッカーを貼ることで、犯行を諦めさせる効果を発揮します。
防犯カメラの設置とステッカーの貼付が二重の注意喚起になり、防犯効果をアップすることができます。

センサーライトの併用

人感・熱センサーライトを併用するのもひとつの手段です。
センサーライトとは、人の動きや熱に反応すると自動的にライトが点灯する防犯照明器具のことです。
夜間帯は、室内にいてもライトの明かりで異変に気づくことができるため、犯罪抑止力アップが期待できます。

適切な防犯カメラの設置を心がけよう

防犯カメラは、目的に応じて設置すべき場所や選ぶべきカメラの種類が異なります。
設置する際は、自分が住んでいる地域のガイドラインを事前に確認し、近隣住民や従業員のプライバシー保護に十分注意し、安心安全に過ごせる環境を確保ましょう。