防犯カメラを介護で使用するメリットとは?設置時の注意点も紹介!

高齢化が進んだ今、いかに少人数で適切な介護サービスを提供するのかが、問われています。

防犯カメラは長期間の連続稼働に耐えられる設計で、なおかつ介護者の負担を減らす機能が揃っているため非常に便利です。
防犯カメラを設置することにより、高品質の介護サービスを提供できるだけでなく、介護に携わるスタッフや家族の安全も確保できます。

今回は、防犯カメラを介護の現場で使用するメリットや設置時の注意点についてご紹介します。

介護施設に防犯カメラを導入する5つのメリット

介護施設に導入されている防犯カメラは、屋外用と室内用の2種類です。

屋外用はハードカバーに収納されていて風雨に強く、施設に出入りする人間を鮮明な映像で記録する役割を果たします。
室内用の防犯カメラは、施設内での入居者とスタッフの動向をしっかりと追跡することが可能です。

介護施設に防犯カメラを導入することにより、下記5つのメリットを得られます。

不審者情報の事前把握

関係者が出入りする介護施設は基本的に受付時に名前を書いてから入室することがほとんどですが、身元確認などのセキュリティが甘い介護施設も中にはあります。

設置した防犯カメラで不審者の情報を記録することで、管理システムを通して施設スタッフ全員で不審者情報を共有し、警戒することができます。
実際に事件が発生する前に警戒・注意喚起を行うことで、犯罪抑止にもなり、被害を最小限に止めることができます。

また、警察に相談する際にも、映像証拠があるとスムーズに被害届を済ませることが可能です。

徘徊の防止

勝手に施設を抜け出して歩き回るなどの入居者の徘徊も、防犯カメラで記録を残すことができます。
防犯カメラの映像を分析することで、重点的に管理すべき入居者とその行動パターンを特定・対策することが可能です。

また、入居者の家族との話し合いの際にも役立つでしょう。
事前に徘徊の恐れがある入居者に関しては、防犯カメラがあることで家族も安心して介護施設の方に任せることができます。

介護施設の出入口に設置する防犯カメラは、徘徊する入居者への警告として鳴らせるアラームやスピーカー付きのものが有効です。

入居者同士のトラブル防止

スタッフが対応に悩む入居者同士のトラブルも、24時間動いている防犯カメラの映像で客観的に判断し、解決に導くことができます。

介護施設の中には、隠れていたずらや攻撃的な行動を行う悪質な入居者がいることも稀にあります。
そうした場合も防犯カメラがあることで、トラブルをすぐに察知してスピーディーな対処が可能です。

また、防犯カメラの設置により、施設の環境の改善にも期待ができます。
防犯カメラの設置をアナウンスすることで、「防犯カメラで自分の行動が見られている」と認識づけることができ、トラブルの発生を未然に防ぐことができます。

介護職員による虐待または職員への暴行防止

度々ニュースで取り上げられる介護職員による入居者への虐待にも、防犯カメラは効果を発揮します。

一部始終を録画することで、該当者へ追求し、懲戒免職などの適切な懲罰を科すことが可能です。
逆に、入居者が嘘をついた場合でも、カメラ映像を確認することで真実がわかります。

また、反対に入居者による介護職員への暴行も深刻な問題となっています。
職員の定着率を高める観点からも防犯カメラの設置が急務といえるでしょう。

業務効率化および人件費削減

介護施設への防犯カメラの導入事例では、防犯カメラの存在をアピールして、関係者全員に「敷地内の行動は全て撮影される」と意識させています。
常に見られているという意識を持たせることで、スタッフの業務を効率化でき、介護サービスの品質向上にもつながります。

また、人力に比べて監視に必要な人件費を削減することができます。
施設の広範囲を一括監視できるため、少人数の体制でも対応可能であるためです。

防犯カメラを介護施設に導入する際の3つの注意点

介護施設の適切な運営に有効な防犯カメラですが、ここでは導入する時に知っておきたい、3つの注意点を説明します。

個人情報の流出の恐れ

防犯カメラは高画質の映像とハッキリした音声を記録することができます。
そのため、撮影される入居者の個人情報の保護がポイントとなります。

介護施設の運営者が防犯カメラを取り付ける場合には、入居者やその家族からの同意と理解を得ることが必要不可欠です。
設置が決定した場合は、個人情報が流出しないことを保証する施策を考えなければなりません。
管理体制の見直しや関連する資格の取得を行い、セキュリティに関する説明を行いましょう。

また、入居者の家族が防犯カメラの設置を希望するケース(※)では、撮影を本人の居室に限定するなど他の入居者のプライバシーへの配慮が求められます。
※介護側施設の許可が必要です。

ネット回線の必要性

インターネット回線によって双方向通信を行うネットワークカメラが主流であるため、介護施設の内外でLANケーブルなどの配線工事が必要です。

入居者やスタッフの邪魔にならない天井や高所に設置にするため、壁に穴を開けて裏側を通す配線や、専用のカバーによる機器の保護などの工夫が必要となります。

ネット回線を用意することで介護施設だけではなく、外部からでもネット回線を生かして警備専門のセキュリティ会社などへの監視をお願いすることも可能です。

設置場所の事前確認

設置目的に応じて、どこに防犯カメラを設置して、どれぐらいの範囲を映せるのかを事前確認しておきましょう。
介護施設の全体に防犯カメラを導入し、抜け道のない監視体制を作ることが理想です。

防犯カメラの設置数や重視するエリアを決定するために、人が動いたら自動的に作動する人感センサーを活用するのかどうかなども検討しつつ、予算に応じて導入を決めてください。
例えば、施設の外周部にのみセンサーを設置して、外部からの不審者の侵入を防ぐ方法もあります。

主に以下のような場所への設置が効果的です。

居室

居室へ防犯カメラを設置することで、入居者の細かな体調の変化にいち早く気づくことができます。
呼び出しボタンを押される前に、入居者の変化にリアルタイムで気づくことができるため、介護を行う上で両者にとって大きなメリットがあります。

ただし、入居者が生活している居室は、個人のプライバシーとの兼ね合いが難しい空間です。
本人や家族の承諾があれば設置できるものの、常に他人に見られている意識から入居者にストレスを与えてしまう恐れがあります。

妥協策として、徘徊防止のために扉やベッドに人感センサーを設置しておき、反応があった時や夜間のみ稼働させている介護施設もあります。

共用設備であるリビングは施設外部と同様に、施設側の判断で防犯カメラを設置できます。

入り口や通路

出入口と通路は、外部業者や訪問した家族など多くの人物が行き来するため、必ず防犯カメラを設置しておきましょう。
連続した首振り機能がある防犯カメラによって、隅から隅まで漏れなく映像に残しておくことをおすすめします。

介護施設をうろつく不審者への犯罪抑止効果を狙うために、『防犯カメラ稼働中』であることをステッカーなどで知らせておくことも有効です。

駐車場

介護施設に出入りする車を撮影しておくと、事件・事故が起きた時の現場検証で役立ちます。
屋外用の防犯カメラを設置し、駐車場の記録を残しておきましょう。

優先順位としては下となりますが、敷地全体の監視を行うためには欠かせないエリアです。

介護カメラの設置に関する補助金制度について

介護施設の防犯カメラの設置は、社会福祉を目的とした国庫補助金の対象になる場合もあります。

事実、平成28年の補正予算案では、介護への補助金も可決されています。
申請が受理されると、政府・自治体から補助金が支給され、施設側の支払いを設置費用の1/4に抑えることができます。

【参照】平成28年厚生労働省第二次補正予算案

正当な申請であると認めてもらうためには、期間内に正しい手続きで応募し、要求された書類を不備なく揃えなければなりません。
基本的には、予算が確定した直後の5~6月に募集が行われますが、県や市により、多少の違いはあります。
そのため、詳しく見たい方は、「〇〇県 or 市 介護施設 補助金」で検索し、各自治体のサイトをチェックする必要があります。

また、補助金は原則的に後払いで受け取ることとなるため、導入にはある程度の資金を用意しておかなければなりません。
請求の根拠となる見積書などの書類を保管しておき、補助金の対象になった防犯カメラを適切に稼働させておきましょう。
抜き打ち検査で「防犯カメラの設置が不適切である」と判断された場合には、補助金を返す事態の発生もあり得るため、十分に注意してください。

防犯カメラを設置して介護施設の安全を守ろう

防犯カメラを設置することで、不審者を遠ざけられるだけでなく、問題行動を続ける入居者への対処や、介護施設スタッフの仕事への正当な評価に役立ちます。
防犯カメラの映像という事実に基づいたトラブル対応によって、安全で快適な施設運営を行うことが可能です。

また、人手不足で悩んでいる介護施設に防犯カメラを設置すると、入居者の見守りの労力を大幅に減らすことができます。

入居者の安心・安全を守るためには、介護士と入居者のご家族が協力し、双方で話し合うことが大切です。
今回の記事を参考に、ぜひ導入を検討してみてください。