防犯カメラの配線方法や種類を解説|ワイヤレスカメラでもいい?
防犯カメラを設置する際、必ず必要となるのが配線作業です。
配線作業は非常に複雑で、個人で行うのは大変であるため、業者に相談することをおすすめします。
本記事では、防犯カメラの配線作業や種類についてや、有線タイプかワイヤレスタイプの防犯カメラのどちらがおすすめかなどをご紹介します。
目次
防犯カメラの配線方法【主に3種類】
防犯カメラの配線方法は、さまざまなケーブルを活用して『防犯カメラ→レコーダー→モニター』の流れで接続するのが基本です。ただ、防犯カメラを配線する方法が主に以下の3種類に分けられます。
- 2ケーブルタイプ
- 1ケーブルタイプ
- IPカメラタイプ
では、各配線方法の詳細を順に見ていきましょう。
【配線方法1】2ケーブルタイプ
2ケーブルタイプは、防犯カメラに電気を送る用ケーブルと映像をレコーダーに送信する用ケーブルの2本がついている防犯カメラです。主にオフィスや店舗など、あらゆる場所で活用されています。
片方のケーブルはアダプターでコンセントに挿し、もう片方は配線ケーブルでレコーダーへつなぎ、HDMIケーブルでレコーダーとモニターを接続して使用します。
2つのケーブルがついているため、途中で電源ユニットを差し込む必要がなくなり、低コストでの導入が可能です。また、2ケーブルタイプは使用頻度が高く、別の機種に変えたいときも交換先がすぐに見つかったり、多種多様な機種を使えたりできるメリットがあります。
ただ、ケーブルが多い分、配線周辺が複雑になり、配線工事費が高くなってしまうところがデメリットです。配線スペースが狭すぎると、場合によっては配線できないケースも。
他機器との相性に左右されにくいベーシックな配線タイプです。
【配線方法2】1ケーブルタイプ
1ケーブルタイプは、ケーブル1本で防犯カメラの稼働・映像伝送ができる防犯カメラです。防犯カメラを同軸ケーブルで電源ユニットにつなぎ、電源ユニットからコンセントで電源を確保したりレコーダー・モニターに接続したりします。
配線距離が長い点に特徴があり、主に工事現場やマンションなどで使用されています。
1ケーブルタイプのメリットは、接続するケーブルが1本だけなので簡単に配線できるところです。配線周りが雑然とせず、スッキリするところも魅力的でしょう。
しかし、2ケーブルタイプと違ってカメラが特殊で電源ユニットが必要なため、機器コストが高くなりすいデメリットがあります。また、システム自体を変更するとなると、防犯カメラに合う機器が見つかりにくいです。
1ケーブルタイプは、長距離配線をしたいときに役立つでしょう。
【配線方法3】IPカメラタイプ
IPカメラタイプは、ネットワークを活用している防犯カメラです。LANケーブルで防犯カメラと専用レコーダーをつなぎ、HDMIケーブルで専用レコーダーとモニターを接続します。
無線Wi-Fiが搭載されているカメラの場合はLANケーブルを必要とせず、HDMIケーブルだけで防犯カメラの使用が可能です。
長距離配線が不要になって工事費を削減できるところがIPカメラタイプのメリットでしょう。また、長期の録画や防犯カメラの複数設置に対応していたり、スマホから映像を確認できたりといったメリットもあります。
さまざまなメリットがありますが、高機能な分防犯カメラやその他機器の料金が高めです。
いろいろな場所を1台のモニターで管理したい場合におすすめします。
防犯カメラは有線タイプかワイヤレスタイプのどっちが良い?
結論からいうと、以下のようなメリットから防犯カメラは有線タイプの方がおすすめです。
- 撮影した映像が安定する
- 高画質な映像データも伝達が安定
- 映像データをとられにくい
- 故障時の原因を解明しやすい
ワイヤレスタイプのデメリットも含めて、順に見ていきましょう。
撮影した映像が安定する
有線カメラはケーブルを直接配線しているため、やり取りを遮断する障害が少なく撮影した映像が安定します。
映像内にノイズが走ることもほぼなく、画素数が多い映像でも問題なくデータのやり取りが可能です。
一方、ネットワークを使って配線しているワイヤレスカメラは、ネットの不備や遮断物の影響で映像の安定性を失います。また、電子レンジやトラックの無線と同じ周波数で混線する恐れも。
防犯カメラを設置したとしても、映像が撮れていなければ意味がありません。
そのため、防犯目的で使用するなら、直接ケーブルを配線する有線カメラがおすすめです。
高画質な映像データも安定したやり取りができる
直接配線している有線カメラは伝達速度にたけており、高画質な映像データでも安定した伝達ができます。
ワイヤレスカメラは高画質の映像データを送信できるものの、有線カメラより安定性が低いです。場合によっては、送信できないことも珍しくありません。
また、有線カメラは伝達速度にたけていることから防犯カメラとモニター映像とのラグが少なく、リアルタイムで監視するのにも役立ちます。
映像データをとられにくい
有線カメラの映像データを盗むには、直前ケーブルを配線している場所に行く必要があります。つまり、監視網の中に入らなければならず、犯人側にとって非常にリスキーな行為です。
一方、ワイヤレスカメラは、ネットワーク情報さえ盗めば安全な場所からの遠隔操作で映像データを傍受できます。暗号化をすれば、傍受の危険は抑えられますが、その分伝達速度に影響を及ぼします。
有線カメラであれば直前ケーブルを配線しているため、暗号化する必要性がなく高い伝達速度をたもてるでしょう。
故障時の原因を解明しやすい
有線カメラは全てケーブルで直接配線しているため、防犯カメラの映像が映らなくなったときの原因を解明しやすいメリットもあります。
モニター側から順番に確認していくことで、『防犯カメラ側に問題があったのか』『配線ケーブルの劣化が原因なのか』など、原因を簡単に追求でき、故障の早期解決につながります。
一方のワイヤレスカメラの場合、防犯カメラと配線ケーブルのほかにネットワーク関連に原因がある可能性もあり、原因の解明が非常に難しいです。
防犯カメラの故障期間が長ければ長くなるほど、映像が撮れず設置した目的を達成できません。当初の目的を果たすためにも、すぐに原因を解明しやすい有線カメラがおすすめです。
有線タイプの防犯カメラに特有のデメリットも
有線カメラはメリットだけではなく、デメリットもあります。
例えば、ケーブルを直接配線する必要があるため、必然的に配線工事の工程数が増えて費用が高くなりやすいです。また、ケーブルが長くなると、伝達速度が遅くなる恐れがあります。
さらに、ケーブルが切れてしまうだけで映像が途切れてしまい、防犯カメラの機能を果たしません。不法侵入者も配線の切断はしやすく、有線カメラの弱点といえます。
不法侵入者の配線切断を防げるように、配線ケーブルを壁に埋め込んだり覆ったりすると、配線が切断され、警報がなるようにするなどの対策を考えましょう。
どのみち配線工事はワイヤレスカメラでも必要
「配線工事で外観のデザインを崩したくない」「配線工事費を出したくない」という理由でワイヤレスカメラを選ぶ人が多いですが、実はワイヤレスカメラでも配線工事は必要です。
ワイヤレスカメラで配線が不要となるのは、防犯カメラとレコーダー間のみ。防犯カメラの電源ケーブルを配線するための工事をする必要があります。
また、電源コンセントが外にない場合は内の電源コンセントを使えるように壁を貫通させる工事を行うこともあるでしょう。
このように、ワイヤレスカメラをえらんでもどのみち配線工事をしなければならないのです。
ちなみに、有線カメラでもスマホから防犯カメラの映像を確認できます。もし「スマホから撮影データを見たい」という理由でワイヤレスカメラを検討していた人は、有線カメラの利用を検討しましょう。
防犯カメラをDIYで配線作業できる?
防犯カメラをDIYで配線することはできますが、おすすめしません。
モニター側や防犯カメラなどの配線作業をしなければならない部分が多くて複雑な上に、『電源コンセントは近くにあるか』『配線切断されないようになっているか』などを考えて設置する必要があります。
また、防犯カメラの設置場所も重要で、有線カメラを導入しても設置場所が悪いと効力を発揮しにくいです。高い場所に設置するとなると、転落してしまう危険もあるでしょう。
そのため、有線タイプの防犯カメラを設置する場合は、DIYで配線作業をするのではなく、なるべく業者に頼ることをおすすめします。
防犯カメラの配線作業は複雑で大変
今回は、防犯カメラの配線作業や種類、有線タイプかワイヤレスタイプの防犯カメラのどちらがおすすめかなどをご紹介しました。
防犯カメラの配線方法は主に3種類あり、どのタイプも配線作業が難しいです。
また、防犯カメラはワイヤレスカメラより有線カメラをおすすめします。有線カメラの方が映像データの撮影・やり取りの安定性が高く、傍受されるリスクも少ないためです。
防犯カメラはDIYで設置できますが、単純に配線作業が大変で、加えて設置場所を考える必要があります。そのため、防犯カメラの配線は業者に頼ることをおすすめします。
カメチョでは、防犯カメラの配線に関する無料相談や配線工事を承っています。防犯カメラの配線について聞きたいことがあれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。