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新たな成長産業「民泊」と運用管理におけるIoTの活用


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年々増加している外国人観光客。日本政府観光局(JNTO)が2019年1月に発表したデータによると、2018年の1年間に日本を訪れた外国人観光客は約3,119万人と、過去最高を記録しました。東京オリンピックも間近に控え、今後も外国人観光客は増加していくことが予想されます。

そんな喜びの声があがる中、日本が抱えている深刻な問題が「宿泊施設の不足」と、少子高齢化による「空き家の増加」です。しかし近年、それらを解決の道に進められる「民泊事業」が注目を浴びています。

そこで今回は、日本の問題を解決に導く「民泊」について解説します。さらに民泊事業における課題と、IoTを活用した民泊の在り方についても考えていきたいと思います。

引用元:JNTO「訪日外客数(2018年12月および年間推計値)」

民泊の定義

現時点では「民泊」について、法令上の明確な定義はありません。一般的には、住宅(戸建やマンション、共同住宅など)の全部または一部を活用して、旅行者等に宿泊サービスを提供することが「民泊」と呼ばれています。

2018年6月の住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行以降、日本でいわゆる民泊事業を行う場合には、以下の方法から選択することになります。

①旅館業法(昭和23年法律第138号)の許可を得る
②国家戦略特区法(平成25年法律第107号)(特区民泊)の認定を得る
③住宅宿泊事業法(民泊新法)の届出を行う

新たな成長産業として注目を浴びる「民泊」

最近は「Airbnb」のように、インターネットを通じて空き室を短期で貸したい人と、宿泊を希望する旅行者とをマッチングするビジネスが世界各国で展開されており、日本においても「民泊」が新たな成長産業として、様々な業界から注目を集めており、投資も活性化しています。

また政府は、訪日観光客数を2020年までには4,000万人、2030年までには6,000万人まで増加させるという目標を掲げており、達成に向けて訪日外国人数は着実に増えていますが、その裏で「宿泊施設の不足」が顕在化しています。

こうした宿泊需要の受け皿として期待されているのが「民泊」です。国としても観光立国を掲げていること、少子高齢化社会を背景に増加している空き家の有効活用といった地域活性化の観点からも、民泊市場の健全な拡大に向けて様々な法整備を進めています。

許認可基準が緩和された簡易宿所営業

日本では空き家などを継続的に有償で提供する場合は、一部の特例(特区)を除いて旅館業法の許可を得る必要があります。しかしこの旅館業の許認可を得ていない違法な「ヤミ民泊」が増加した背景から、2016年4月に民泊に必要な「簡易宿所営業」の許可要件である、客室延床面積(33㎡以上)の基準が改正されました。

要点としては、一度に宿泊させる宿泊者数が10 人未満の施設の場合には、宿泊者1人当たりの面積(3.3 ㎡)に宿泊者数をかけた面積以上の広さがあれば、許可を受けることができます。これにより従来より容易に、旅館業の営業許可を取得することができるようになりました。

簡易宿所の許認可を取得すれば、合法的に365日間「民泊」を運用することが可能となり、さらに、集客力の強い「OTA(Online Trave Agent:オンライン旅行予約サイト)」を通じた集客も可能になります。この許可要件の緩和によって、個人だけでなく大手企業においても、民泊事業への参入がどんどん進んでいます。

様々な課題も

このように加速度的に広がりを見せている民泊事業ですが、課題も多いのが現状です。特に大きな課題となっている点をいくつかご紹介します。

近隣住民とのトラブル

民泊ゲストの中には、初めて来日し興奮気味の外国人や、複数人でパーティーを企画している方もいらっしゃるでしょう。深夜に大音量で曲を流したり、騒いだりとマンションや隣接した住宅に迷惑をかけて、トラブルに発展するケースも多いようです。

ルールが守られていない

特にマンションなどの集合住宅では、「ごみ捨て」についてのルールが厳しく設けられています。しかしゲストの中には、ごみを出す日を守らなかったり、分別ができておらず回収してもらえないなど、マナーの悪い方もいるようです。日本では当たり前のルールも、馴染みのない外国人などには理解してもらえないことも多いので、マナーについてきちんと明記し、同意書を作成することも必要でしょう。

火事を起こすリスク

ホテルや旅館と違い、民泊は部屋にキッチンがついているケースも多く、ガスコンロや日本の家電製品の使い方に不慣れな外国人旅行者が、火事を起こすリスクも高まっています。火災報知器の導入は当たり前ですが、火災や煙を感知した際にすぐに対処できるシステムの導入も考えたほうが良いでしょう。

盗難被害

特にホストが同居していない場合の民泊では、家電製品を狙った盗難などにも気を付けなければなりません。ゲストのプライバシーを守ることも大事ですが、万が一に備えての防犯対策も民泊では必要なのではないでしょうか。

IoT化が進む民泊事業

上記のような背景もあり、住宅宿泊事業法においては宿泊者の本人確認ができるよう、ホ
ストに対して宿泊者名簿の作成・保存義務が課せられています。しかしこれらの対策だ
けでは不十分な点も多いため、民泊関連施設にIoT技術を導入する動きが増えています。

IoT化の例としては、以下などが挙げられ、民泊関連のIoT化はすごい勢いで進んでいます。

  • スマートロックの導入で、セキュリティを強化する
  • タブレットを利用したチェックイン手続きで、パスポートや本人確認などフロント業務の効率化を計る
  • 騒音検知時、宿泊者に警告を鳴らす騒音センサーの導入
  • 常時遠隔監視が出来るカメラを設置し、不正宿泊や近隣トラブルの防止などに役立てる

まとめ

2020年に東京オリンピック・パラリンピックを控え、訪日外国人観光客が増えることも容易に予想できますが、宿泊施設が確実に足りていない現状を打破するために「民泊事業」はより一層力が入ることでしょう。

しかし同時に、日本のルールに馴染みのない外国人における犯罪や事故、トラブルなどが増加することも予想されます。民泊事業においてはそういった点に対応できるようにするためにも、施設のIoT化を図ることが大切かと思われます。

本サイト「カメチョ」でも、民泊ホスト様のIoT化をお手伝いするケースが増えています。セキュリティ強化などでお困りなことがあれば、お気軽にご相談ください。