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360度防犯カメラの見え方と設置場所


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防犯カメラにもさまざまな種類がありますが、最近では天井にドーム型の監視カメラをとりつけている店舗を見かけることも多くなったかと思います。
ドーム型の防犯カメラでは360度(全方位)防犯カメラと呼ばれており、1枚のディスプレイ画面に360度すべての方角が表示できるように進化しています。
なぜ360度の全方位を見ることができるのか?実際に見える360度カメラの映像を見てみましょう。

360度カメラとは

写真のように天井に取り付けられたドーム型の防犯カメラを360度(全方位)カメラといいます。
すべての方位が見渡せるように半球状の形をしているのが特徴で、昔ながらの角ばった四角いカメラとはイメージが違うかと思います。
360度の視野をひとつのディスプレイ画面で視認できることにより、今までのカメラでは死角になっていた場所まで撮影することを可能にしています。
銀行やコンビニの店舗に設置していることがおおく、死角が減ることで監視カメラの台数を減らすこともできます。

360度防犯カメラの見え方

写真のように360度カメラでは、角の部分がぐにゃっと曲がることで1枚のディスプレイにすべての範囲を映しだしているのが分かるかと思います。
通常のカメラの画角が最大でも90度といわれているので、1枚のディスプレイにカメラ4台分の画角を一気に映し出せるようにできます。

なぜ360度見えるのか?

あまり難しい理屈までは語りませんが、簡単にいうと魚眼レンズや超広角カメラの仕組みを採用しています。超広角カメラはiPhoneにも搭載され始めた機能なので使ったことのある方もいるかもしれません。
超広角カメラでは最大で180度の範囲を映し出すので、2つの超広角レンズを左右180度ずつを割り当てて合成することで360度の全方位を映し出すカメラをつくりあげました。
今まで90度しかなった画角を180度まで拡張した超広角レンズとデジタル合成のふたつの技術が進化して合体したことにより誕生した新しい監視カメラなのです。
ひとつのカメラで広範囲を撮影できるため、監視者も見やすくカメラの台数を減らすことのできるメリットがあります。

360度カメラのメリット

全方位を監視できる

今までの監視カメラであれば、一方向しか撮影できませんでした。昔のアニメや映画には監視カメラの死角となる真下を抜け道にして敵のアジトに侵入する場面も描かれていた記憶がある方もいると思います。
360度カメラになった事により、1台のカメラで部屋の端から対角線上の端まですべての方角を一気に映しだせるようになるため、監視カメラの真下は死角にならないためカメラに映ることもなく住居や店舗に侵入することは難しくなります。
また、イベント会場であれば会場全体を鳥のように上空から見られるので、人の列の流れや人ごみの多いポイントをひとめで把握して、全体の管理に役立てることもできます。

カメラの台数を少なくできる

監視カメラといえば、1カ所に2台、3台のカメラをまとめて設置しているのを見たことがあると思います。
一般的な防犯カメラでは最大視野が90度までしかないので、複数のカメラを設置しなければカメラの死角を消せないため、確実に監視するためにはカメラの台数を増やして重々しい見た目にするしかありませんでした。
360度カメラでは1台の防犯カメラを設置するだけで複数のカメラの視野を手に入れられるため、重々しくなくスマートですっきりとしたレイアウトにできます。

360度カメラのデメリット

画像がゆがんでいる

1つのディスプレイに360度カメラの画像を映し出すには、どうしてもゆがみは出てしまいます。透明な丸いビー玉を通して視界を広げてまわりを見ているようなものなので、視野が広がる一方でゆがみをつくり出してしまいます。
ただ、ゆがんでいる画像であっても人間の視野に近づけて見えるように真四角で見やすい映像に補正する事は可能なので、もし気になる点があっても繊細な画像で細かなポイントまで見ることを可能にします。
もし、360度カメラに車のナンバーが映っていたとしても、確実にナンバーまでチェックできるので完全なデメリットというわけでもありません。

人影や建物の裏は映せない

360度カメラも魔法を使っているわけではないので、まったく死角をつくらないわけではありません。
部屋の四隅のすべてをおさめるほど広い視野をもちあわせても、人や物を透かして見るわけではないため、人や家具、柱の陰になる部分はどうしても死角ができます。
もし、死角ができる部分まで監視できるようにするためには、2台以上の360度監視カメラを設置する必要があります。
360度カメラは魔法の監視装置ではなくすべての死角が消せるわけではないことは理解しておいてください。

360度カメラの種類と見え方の違い

ひとことで360度カメラといっても、実はふたつの種類があります。監視カメラに向いている360度カメラもあれば、アクティビティ向けの360度カメラと用途に合わせて適切なカメラを選ぶ必要があります。

半球型の360度カメラ

ひとつめは、防犯カメラにも使われる「半球型」の360度カメラです。こちらは左右360度を見渡す監視カメラです。
1台のカメラで向いている方向の全てが見渡せるので店舗や自宅での防犯カメラ、ドライブレコーダーとして使われる事が多くあります。
店舗の天井につけられている丸い監視カメラは半球型の360度カメラです。

全球型の360度カメラ

ふたつめは、上下左右360度を映し出す全球型の360度カメラです。左右だけでなく上下も360度うつしこむことで幻想的な映像を撮ることが可能になります。上部が天井である監視カメラで採用される事はなく、スカイダイビングや街の風景などのアクティビティの撮影に使われます。

上下左右の全ての方向を球のように映し出します。球のように写真を見るために撮影するだけではなく、VRで仮想現実として見るために撮影もできます。
VRであれば、ゴーグルやスマホを使ってどの方向を見たとしても、まるでその場にいるかのように鮮明な画像を360度の視野で映像に出力します。
防犯カメラでVR体験をする事はないので、アクティビティでの撮影が一般的です。
被写体だけでなく、撮影している人も同時に撮影できることと、広角レンズ特有の歪んだ動画や画像を撮影できることが楽しく遊べるポイントです。

設置する場所

住宅や店舗などの建物

店舗での設置は店の天井の中央付近に取り付けるのがオススメです。部屋の中央に設置することで部屋の四隅がすべて視野に入るように設置します。体育館施設のように100mクラスの広い会場であっても1台の監視カメラで会場のすべてを見ることを可能にしています。
中央にぴったりとした位置では照明によって見にくくなる場合は、中央からずらした位置であっても全方位を見ることはできるのでずらしても問題はありません。

自宅への設置

自宅では外に設置する事がおおいのですが、玄関前に設置するのが一般的です。最近では、防犯カメラとしての役割だけでなく、IoTの技術を利用してリモートで訪問者と会話するために使うこともできます。
外部からの来訪者があればスマートフォンに通知できるので、外出中であっても宅配業者へ置き配を指示したり、友人へ帰宅時間を伝えたりできます。

自動車のドライブレコーダー

防犯カメラのように天井に取り付けるのではなく、前方をすべて視野にいれるために、ルームミラーの裏やフロントガラスに貼り付けるのが一般的です。建物の場合は部屋の隅まで映るように撮影しますが、自動車の場合は前方の撮影と左右の広い視野を必要とするため360度カメラを前方にむけて撮影します。

まとめ

360度監視カメラの世界では進化した監視カメラの新しい世界を体験できます。カメラの設置台数も少なくスマートながら死角を減らして、家に侵入した泥棒や万引き犯の行動まで広い範囲でカバーしてくれるのが理解できたのではないでしょうか。
監視カメラの進化はすばらしく、クラウドでの撮影やリモートでの監視にも使えるようになっているため、一家に一台の監視カメラがつけられる時代がくるかもしれません。
自動車へのドライブレコーダーとしてつけるのも今では一般的になってきていますよね。
どうせ付けるなら視野の広い360度監視カメラで検討する方が賢い選択だと思います。